どうも、笹塚神之介(@shin_sasasa)です。

ここではFX投資で活用するMACDについて解説していきます。



FX投資でMACDを活用すると制度の高いエントリーが行える理由を解説!

MACDも移動平均線を改良して出来上がったテクニカル指標です。正式名称はMoving Average Convergence/Divergence Trading Method。移動平均線収束拡散法などと訳されますが、私は「移動平均線くっついたり離れたり分析」と呼んでいます。二本の移動平均線がくっついていったり、離れていったりする様子を見てトレンドを分析する指標です。

アメリカの投資顧問会社、シグナラート・コーポレーション社のジェラルド・アペル(Gerald Appel)氏によって1970年代に開発された分析手法で、シグナラート・コーポレーションはこの手法で大成功を遂げました。また ベストセラーとなって続編、続々編まで出た投資書籍「投資苑」の著者アレキサンダー・エルダー博士がMACDを用いて大成功を収めていることも有名です。

計算式

MACD(マックディ線)=12日EMA-26日EMA
シグナル=MACDの9日EMA

MACDというテクニカル指標はMACDとシグナルという二つの線で出来ています。混同しますので、以後、指標の方はMACD、線の方はマックディ線と呼ぶことにします。

12日・26日・9日という3つのEMAの数値は変更可能なパラメーターですが、上級者を除いては、このパラメーターをそのまま使う人がほとんどです。

EMAというのは指数平滑移動平均線のことです。

MACDは非常にシンプルでわかりやすいテクニカル指標ですが、EMAを採用しているということで、計算式を理解していない人が多いのは残念です。総じて日本人はEMAが苦手で普及していません。海外ではSMA(Simple Moving Average=単純移動平均線)よりもEMA(Exponential Moving Average=指数平滑移動平均線)の方がメジャーになりつつあります。

それはEMAがSMAの欠点を改良して出来上がったものだからです。是非、EMAを使えるようになってください。

EMA研究

さて、EMAはSMA(通常の移動平均線)をどう改良したものか解説します。
EMAの特徴は直近のデータにより比重をおいて平均したもので、過去のデータの比重を少しずつ減らしていきますが、切り捨てるものはないということです。

ちょっと難しいですが、通常の10日移動平均線であれば、10日間の終値で平均値を出し、それより前の価格は使いません。EMAであれば少しずつ比重を少なくしながら10日以上前の価格も使います。

上記チャートをご覧ください。EMAとSMAの移動平均線を描いていますが、二本の線の底と天井を見比べてみると、EMAの方が早く出現していることがことがわかります。これにより売買サインが一歩早く出ることにつながります。

EMAが改良した点

  • ①SMAのシグナルの出が遅いという欠点を改良
  • ②直近のデータに重きを置くことにより、市場に残っている注文の平均値に近づく。
  • ③ある期間より前のデータを使わないということで起こる騙しを無くした。

①については先ほどの図で説明したとおりです。②の意味はたとえば100日移動平均というのは100日間の終値で平均を取るわけですが、100日前に買った人はもう決済をして、市場にはほとんど残っていないかもしれません。ところが昨日買った人はほとんど残っています。ということで現在市場に残っているもの(未決済注文)の平均価格を求めようとすると、過去になるほど比重を下げて平均値を出すというのが実は正しいのです。

③に関しては次の質問で説明しましょう。
昨日までの移動平均線の値が1000円で、本日の終値が1100円だったとします。本日の移動平均線は上昇するでしょうか、下降するでしょうか?

昨日までの平均値が1000円なのですから、上昇しそうな気がしますが実際には上昇することもあれば下降することもあります。

移動平均線はある一定期間の平均値。そして、昨日から今日の変化は、一番過去の価格が消えて、代わりに最新(本日)の価格が足されて、新たに平均値が計算されるということです。つまり平均値が上がるか下がるかは、消えていく価格と新たに加わる本日の価格を比較してどちらが高いか低いかで決まります。昨日までの平均値が1000円だったとしても、消えていく価格が1200円だったとしたら、本日の価格が平均値より高い1100円だったとしても下がってしまいます。

つまり移動平均線が上昇するか上昇しないかは、本日の価格が高いか低いかだけでなく、消えていく価格が高いか低いかに影響されるのです。そこに騙しが生まれる可能性があります。本日の価格が高くないのに、移動平均線が突然上昇するということがあります。消えていく価格が異常に低かった場合などに起こります。

ところがEMAはそういうことが起こらないように作られています。つまり昨日のEMAの値より本日の価格が高い場合は本日のEMAは必ず上昇し、本日の価格が低い場合は本日のEMAは必ず下降します。

こういうさまざまな改良点があるので、プロはSMAよりEMAを使う人が多いのです。そのため、最新のテクニカル指標にはほとんどEMAが採用されています。たとえば移動平均線を12本使うGMMAチャートなどが近年開発されましたが、やはりEMAを使っています。私が通常使っている移動平均線はSMAなのですが、この理由は主に相場の流れを見る為に活用しているだけで、エントリーポイントなどには活用していない為です。

MACD線の計算式の意味

MACD線=12日EMA-26日EMA

EMAがわかれば簡単ですね。MACD線は二本の移動平均線の差(間隔)を見ている指標なのです。
※以後、わかりやすく理解していいただくために「移動平均線」と書きますが、MACDでは全て「指数平滑移動平均線」と思ってください。

二本の移動平均線の間隔を見て何がわかるのか。それはまず、ゴールデンクロス、デッドクロスが先読み出来るのが挙げられます。短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上にクロスするのがゴールデンクロス、移動平均線の代表的買いサインでしたね。短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下にクロスするのがデッドクロス、移動平均線の代表的売りサインです。

移動平均線の代表的売買サイン

買いサイン・・・ゴールデンクロス=短期線が長期線を下から上へクロス
売りサイン・・・デッドクロス=短期線が長期線を上から下へクロス

二本の移動平均線がクロスするとしたら、二本の線が次第に接近していきます。接近した先にゴールデンクロス・デッドクロスがあるわけです。すると二本の線の間隔を見ていればゴールデンクロス・デッドクロスが先読み出来るわけです。トレードにおいてワンテンポ早く仕掛けられるかどうかは ときに成功失敗を大きく左右します。

MACD線はどこを見ているのか?

上記図をご覧ください。上記図は価格が上昇し、やがて上昇が緩やかになり天井打ちし、その後下げ出す。やがて下降が緩やかになり底打ちするという典型的パターンの価格変動を作り、そのときに12日移動平均線・26日移動平均線、そしてMACD線がどう動くかを検証してみたものです。

まず、注目してほしいのはMACD線がゼロになっている箇所です。MACD線がプラスから下降してゼロになるのは二本の移動平均線がデッドクロスすることを表し、マイナスから上昇してゼロになるのは二本の移動平均線がゴールデンクロスすることを表します。MACD線は二本の移動平均線の間隔を表しているのですから、間隔がゼロということはクロスしているところという訳です。

ということはマックディ線がプラス位置からゼロに向かって下降しているところを見ればやがてデッドクロスするということがわかりますし、マイナス位置からゼロに向かって上昇しているところを見ればやがてゴールデンクロスするということがわかります。

それだけではありません。上記図で価格の天井とMACD線の天井、価格の底とMACD線の底を比較してください。MACD線の天井打ち、底打ちは、チャート上の天井打ち、底打ちに先行することがわかります。ここにMACDの神髄があります。MACD線の上昇は価格の上昇に先行する。MACD線の下降は価格の下降に先行する。この性質を理解すればMACDの有効性が理解していただけるはずです。

MACD線の意味

■マックディ線の上昇

  • マイナスからゼロに向けた上昇は、その後二本の移動平均線がゴールデンクロスすることを示し、価格の上昇トレンド発生を予兆します。
  • ゼロからプラスに向けた上昇は、発生した上昇トレンドがどんどん成長していることを示します。

■マックディ線の下降

  • プラスからゼロに向けた下降は、その後二本の移動平均線がデッドクロスすることを示し、価格の下降トレンド発生を予兆します。
  • ゼロからマイナスに向けた下降は、発生した下降トレンドがどんどん成長していることを示します。

■以上からわかること

  • マックディ線の上昇・下降は、価格の上昇・下降に先行する性質を持つ。

シグナルの計算式

シグナルの計算式は簡単です。

シグナル=マックディ線の9日移動平均線

移動平均線と書きましたが、繰り返しになりますが、MACDで使うのは全てEMA(指数平滑移動平均線)です。シグナルは単にMACD線に移動平均線を付けただけのものです。わざわざシグナルなどという名前を付けているので、何か特別な線のような気がしますが、なんの特別なことのない移動平均線です。

マックディ線は二本の移動平均線の間隔、シグナルはその移動平均線とすると、MACDは実にシンプルな指標だということがわかります。この簡単な計算式から出来上がっている指標をEMAが苦手なために意味をわからずに使うというのは残念です。是非、この機会にEMAを自分のものにしてください。

シグナルは何のために存在するか?

MACD線の動きが価格の動きに先行する性質を持っていることを説明しました。それなら、MACD線に上昇トレンドが発生したこと、下降トレンドが発生したことを知ることがとても大事になってきます。

上昇トレンド発生や下降トレンド発生を教えてくれる簡単なテクニカル指標があったと思いますがわかりますでしょうか。

それは「移動平均線」です。価格(ローソク足)に移動平均線を付けることにより、ゴールデンクロス、デッドクロスが発生します。ゴールデンクロスとは上昇トレンド発生のサインで、デッドクロスとは下降トレンド発生のサインです。

移動平均線について知りたい方はこちら

だとすればMACD線に移動平均線を付けることにより、MACD線とのゴールデンクロス・デッドクロスを見つければ、それがマックディ線に上昇トレンドが発生したシグナル、下降トレンドが発生したシグナルとなります。「シグナル」という名前はMACD線のトレンド発生の「シグナル」を教えてくれる線という意味なのです。これまたシンプルですね。

MACDの売買サイン

MACD線の意味、シグナルの意味を知れば自ずとわかってきますが、MACDの売買サインはMACD線とシグナルのゴールデンクロス・デッドクロスです。


買いサイン・・・ゴールデンクロス=シグナルをマックディ線が下から上へクロス。
売りサイン・・・デッドクロス=シグナルをマックディ線が上から下へクロス。

売買サインの意味

MACD線のトレンドが価格変動のトレンドに先行する性質があることは説明してきました。それゆえ、MACD線のトレンドを知ることが重要になってきます。シグナルという名の移動平均線を付けることにより、その2線がゴールデンクロスすれば、MACD線に上昇トレンドが発生していることがわかり、デッドクロスすれば下降トレンドが発生していることがわかるという理屈です。

MACD使いこなすためには、MACD線とシグナルのクロスをサインとして覚えるのではなく、あくまでMACD線がどこで底を打ち上昇に転じるか? どこで天井を打ち下降に転じるか? そこを見極めるのがポイントなのだということを理解してください。


最後

今回は移動平均線の改良版のMACDについて解説しました。しっかり理解しないと騙しにあって資金を減らしてしまう要因となるので、水平線やトレンドラインなどと併用して活用して頂ければと思います。