どうも、さーづかです。
この記事を見ているあなたは絵の仕事を受ける際に
「具体的にいくらぐらいが相場なんだろう??」
と疑問に思っていませんか?
よく相場が分からないまま仕事を受けると時間をかけた割に安い報酬しか支払われない状態になります。
その結果、疲弊して沢山稼ごうと無理なスケジュールを組んで不健康一直線の日々が待っています。
当記事では、イラスト制作時の値段相場や値段の決め方を解説していきます。
しっかり相場感を理解しつつ、自分のスキルと合った適切な料金で仕事を受けるようにしましょう。
私は2014年ぐらいから仕事の副業を始めて2015年からはゲーム会社でイラストレーターとして働いています。その経験を活かしてまとめていきます。
これからイラスト制作の仕事を始めたいとお考えの方は参考にしてみてください。
この記事の内容
イラスト依頼の値段相場を解説【失敗しない値段設定の方法】
大抵はクライアント側が初めに値段を提示してくる場合もあります。
ですが、その場合は提示された金額に問題がなければそのまま受けても大丈夫。
でも、提示された金額じゃ足りないと感じた場合は値段交渉をするか、金額が低すぎる場合はスルーするのも全然ありです。
「こういったイラストを描いてほしいんですけど、いくらでできますか?」
と聞かれた際にどういった金額を提示すればいいのかを解説していきます。
イラスト制作の値段相場を知ろう
イラスト制作と言ってもバリエーションが多く、それぞれ値段を決める要素を分けると以下の4つになります。
- ①キャラクターのジャンル
- ②イラストの塗り方
- ③背景イラストの有無
- ④その他の要素
①キャラクターのジャンル
クライアントに応じてイラスト制作の内容は大きく変わってきます。
- SDキャラやデフォルメイラスト
- 頭身の低いキャラクター制作
- 乙女ゲームなどのイケメンキャラ
など、キャラクタージャンル別に頭身の違うイラストを制作する事になります。
当然それぞれ求められるスキルや制作時間が大きく異なってきます。
値段の相場としては
また
- 猫や犬
- ドラゴン
- ロボット系
- 戦車
など動物やメカニカルなイラストなどは、デザインが複雑になってくるので上記のキャラクターイラストより単価は高くなる場合が多いです。
ただ、【描ける人がそもそも少ない】ので描けるようになってくると仕事を貰いやすくなります。
②イラストの塗り方
イラスト制作をする上で塗り方でも値段の相場が変わってきます。
主な塗り方は以下になります。
1.アニメ塗り
アニメ塗りは、TVアニメのような「セル塗り」に近いです。
ベースの彩色が他の塗りに比べシンプルなのでグラデーションを多用する塗りと違い作業は複雑ではありません。
そのため線画の良し悪しが目立つのである程度の画力が必要になってきます。
ただ、作業工数は他の塗り方に比べて少ないので、イラスト制作の相場は低い場合が殆どです。
- 相場:10,000円~20,000円
2.ギャルゲー塗り
ギャルゲー塗りは、よくギャルゲーなどで塗られている塗り方です。
基本的な構造はアニメ塗りと同じですが、立体感をより自然に強調されており、描画ツールのブラシやグラデーションで仕上げる塗り方になります。
この塗り方は、アニメ塗りに比べ工程が増えるため、料金・相場感もより高くなります。
私は主にこのギャルゲー塗りでイラストを描いています。
- 相場:30,000円~60,000円
3.厚塗り
厚塗りは、油絵などに用いられる色を重ねる描画技法のデジタルイラスト版の塗り方です。
非常に重厚な世界観でのゲームイラストの表現が可能となります。
描き方に自由度が高くイラストレーターの個性が活かせる反面、作業時間もかかることから最も料金・相場が高くなりがちな塗り方の種類です。
沢山お金を稼ぎたい人は初めから厚塗りを勉強するのも手です。
- 相場:60,000円~90,000円
③背景イラストの有無
背景イラストは、そのキャラクターを含むゲームタイトルの世界観を表現する重要な要素の一つです。
一括りに背景と言っても、
など様々なシーンがあります。
同じ「街並みの背景」でも
- 人物目線での背景
- 上空から俯瞰で見た鳥瞰図
なのか、見る視点や場所によって描きこむ物量に大きな違いがあります。
また、キャラクター単体のみの発注と背景込みでの発注には、必然的に料金差が発生します。
値段の相場ですが、ぶっちゃけ描く内容によるので何とも言えません。
私の場合は基本的にキャラクターの値段設定に1.5倍ぐらいの金額で受けています。
④その他の要素
上記以外に値段に関わる内容は主に以下になります。
などですね。
イラスト制作の相場は正直ピンキリなので、安ければ1000円で依頼も来る場合もあります。
当然その値段だと疲弊するだけなので論外ですが、超有名なイラストレーターの場合は10万円を超えた依頼も来ることもあります。
私もいままで一番高かった依頼は1枚8万円の依頼です。
初イラスト制作を受けた時の値段相場
私が初めて貰ったイラスト制作の依頼はこちらですね。
pixivで投稿しているのが進化前と進化後で、投稿外で18禁イラスト1枚の3セットで45000円だった気がします。
絵描きなら分かるとおもいますが、初めは仕事が来るだけで嬉しいものです。
自分の絵が認められた証拠ですからね。
更に、始めの依頼で結構大きな額だったので喜んで受けた記憶があります。
進化前と進化後は、
ポーズがほぼ同じで衣装差分みたいな感じで18禁イラストが別構図のイラストだったので、
- キャラクターイラスト:20,000円 × 2枚
- 進化後の差分:5000円
みたいな感じですね。
仕事を受ける際は、仕事内容を細分化し自分の希望に合う金額かどうかを確認しておきましょう。
イラスト制作の値段相場を付けるコツ6選
それでは、主なイラスト制作の値段相場を付けるコツは主に以下になります。
①自分のつけた金額に必ずプラスする
まず、自分のイラストをパッと見て
「これなら〇〇円くらいで依頼してもらえるかな…」
と思える金額を決めますよね。
多くの場合、その金額は間違っています。
初心者イラストレーターは、ほとんどの人が自分の見積もりがものすごく低いのです。
自分を過小評価してはいけません。
また、最初は「それで生活する」ことよりも「とりあえず依頼して貰う」ことを目標にしている場合が多いです。
それにより、確実にお金を支払ってもらえるような安価でOKしてしまいがちです。
なので、初めのうちは
「自分が考えた適正価格に、必ず+〇〇円足す」
という考え方で価格設定をするようにしましょう。
〇〇に入る金額は1000円~5000円ぐらいでOKです。
自分の考えた適正価格より高い値段で依頼を受けると、自信にもつながります。
②作業時間料+利用料で考える
価格を決めるときは、必ず自分の「作業時間料」を計算しましょう。
原価だけで考えていると、ちゃんと計算してみたら自分の作業料が時給400円程度だった…という事が普通に起きます。
アルバイトをした方が稼げます。
デジタルで絵を描いている場合は、初期費用が
- PC
- ペンタブレット
- 制作ソフト
ぐらいですみます。
その都度で払うものがないため
「無料で描けている」
という錯覚に陥ることもあります。
ですが、一番肝心なあなたが【イラストが上手く描けるようになるまでに費やしてきた時間】を忘れないでください。
その内容をツイートした絵描きの方がいらっしゃったので張っておきます。
原価の話でよく思い出すのは、
「お前、イラストレーターだろ?タダでちょっと挿絵描いてよ」
「嫌です。あなたが一からデッサンを習って美術学校へ通って卒業して描けばいい」
「なんだと!どれだけ時間と費用がかかると思ってんだ貴様!!」
ってよくできた話のやつです。 https://t.co/88gRmIZ4bd
— 田中泰延 (@hironobutnk) May 9, 2017
なので、あなたが絵を描けるようになるまでに投資した時間や費用のこともちょっと考えてみてください。
更に、制作したイラストを実際に何に使うかを考えて金額を決める事も大切です。
ソシャゲのイラストなのであれば、利用用途が簡単です。
でも、ポスターであったり紙媒体に使われるイラストであれば、そちらも考慮した値段設定をするようにしましょう。
参考になるツイートをしていた方がいたのでこちらも載せておきます。
もしイラストレーションの制作費を時給換算という考えだけで決めちゃうと、えらいこっちゃですよね。 pic.twitter.com/t2LY1yclXh
— サタケシュンスケ|イラストレーター(20年2月個展 東京浅草) (@satakeshunsuke) March 9, 2019
③必ず税込み価格で提示
値段を決める際には、必ず税込み価格で提示するようにしましょう。
2021年4月から商品は税込みで提示するように制度が変わっています。
なので実際に値段を提示する際は消費税を合わせた金額を提示するようにしましょう。
④自分の作業時間をおおまかにでも把握する
あなたは趣味でもイラストを描いている方だと思います。
その際に、あなた自身が1枚のイラストを何時間で描いているのか把握しておきましょう。
この時間をおおよそで良いので、必ず把握しておくと後々便利です。
時間の計測の仕方は主に2種類あります。
- ストップウォッチで時間を計算しながら制作
- 画面キャプチャーを使って動画で残す
1.ストップウォッチで時間を計算しながら制作
制作フォルダにテキストを用意して、イラスト制作を途中で中断させた場合はストップウォッチを止めて経過した時間を記入して、次に作業を始めた時にまたストップウォッチで時間を図り始める方法で完成まで続けていく感じですね。
2.画面キャプチャーを使って動画で残す
他には制作している画面をキャプチャーし続けて、作業を中断する時にキャプチャーも止める方法です。
動画として残るので、テキストなどに時間を残す手間がなくなりますし、動画を取っているので単純にサボらなくなります。
私の場合は、おおよそ10時間で1枚キャラクターイラストが出来る感じです。
背景などが追加されると20時間ぐらいに増えますね。
そういった風に、おおよその自分がイラストを完成させるまでの時間を把握しておくようにしましょう。
時間を把握する事で、作業時間の時給計算も容易にできます。
それにより、依頼されたイラストがどれぐらいの時間で作れるのかもおおよそ分かってきます。
⑤修正時間分を最初から入れる
イラスト制作の仕事の場合、90%ぐらい修正が入ってきます。
なので、初めから修正時間も想定して値段設定をしておきましょう。
修正というより、要望に近いので、大抵は1回のやり取りで作業時間も1,2時間で終わるものが殆どです。
⑥後から値上げしてもOKと思う
値段をつける時にものすごく悩んでしまうのは、「もう後から変えることはできない」と思うからです。
確かに、一度安く売った商品を後から値上げして売るのはたやすい事ではありません。
それでも、「後から値上げしてもOK」という気持ちは持って値段相場を決めましょう。
短いスパンで何度もコロコロと金額を変えるのは良くないです。
が、何年かやってきてあなた自身が「スキルが上がったな」と感じた場合に料金を上げればいいです。
また、実際にやってみて
「思ったより大変なイラスト仕事だった、見積もりが甘かった」
ということもあるでしょう。
そういう時は、次に同じような仕事がきたら値段を変えてもいいのです。
ただし、同じ依頼主の場合は「なぜ金額を上げるのか」という理由を明確に説明できなければなりません。
「大変で時間がかかったから」という理由ではなく「こういう指示がありますので、こういう金額にします」と説明できるようにしておきましょう。
実際にイラスト制作の仕事を貰う方法
イラスト制作の値段相場の付け方が分かったと思います。
「って言っても仕事がなかなか来ないっす!」
という場合の為に私がおすすめする仕事の貰い方を解説した記事があります。
↓から確認できるので参考にどうぞ
≫イラスト制作のご依頼(仕事)を貰う手順を8stepに分けて解説!
イラストの値段相場を上げる方法は3つしかない
前半ではイラストの値段相場を決めるコツを解説しました。
が、具体的に値段相場を上げる方法を書いていきたいと思います。
それは以下になります。
- ①イラスト制作のスキル
- ②依頼通りに描くスキル
- ③あなたの知名度
①イラスト制作のスキル
イラストの仕事は、スキルが一定以上ないとそもそも依頼が来ません。
なので、単純にイラスト制作のスキルを上げる事で単価を上げる事が出来ます。
こればかりは描いて描いてスキルを上達させていくしかないので、頑張るしかありません。
でも、間違った練習方法をして描いているだけじゃダメです。
これが多くの絵描きがハマる罠です。
正しい練習方法をしてスキルを上げていかなくてはいけません。
イラストの練習手順を↓にまとめています。
②依頼通りに描くスキル
また、イラストの仕事はクライアントからの依頼通りに描く事でお金を貰う事です。
【あなたの好きな絵を描ける】訳ではないです。
その事を正しく理解しておきましょう。
私がお勧めするのは【Fantiaでリクエスト絵を受け付ける】事です。
ネット上から依頼を受け、その通りに描く練習をしてみるのも実際の仕事を受ける時の練習になります。
具体的には↓でまとめているので参考にどうぞ。
③あなたの知名度
これは主にTwitter、pixivでの知名度になります。
絵描きなら必須で使うツールですね。
イラスト制作のクライアントはTwitterやpixivをよく見ています。
ある程度はSNSでのブランドを意識する傾向が高く、それぞれのフォロワーの数が多ければ多いほどイラスト制作の単価も高くなってきます。
フォロワーが多いとその数だけ”宣伝してくれる”わけですからね。
依頼と同時に広告効果も見込めるようになります。
広告費+イラスト制作費用が同時に報酬として貰える感覚に近いですね。
なので、イラスト制作の単価を上げる為にTwitterやPixivの運用をガチで行っていくべきです。
また、あなたのイラストの知名度が増えてきたら個人でも稼げるようになっていきます。
過去記事に個人でイラストで稼ぐ方法とTwitter運用についてまとめているので参考にしてみてください。
まとめ イラスト制作は地道な作業が実を結ぶ
今回はイラスト制作の値段相場について決める方法を上げる方法について解説していきました。
イラスト制作も地道な作業ですし、イラスト制作の値段相場を上げるにも地道な作業の連続です。
小さな作業が大きな成果へと繋がっていきます。
なので、面倒くさがらずにコツコツと積み重ねていきましょう。
それでは。